NPO法人 寺子屋方丈舎(福島県)
2022年1月20日(木)
世相に対し機敏に動くNPO。
寺子屋方丈舎は活動を始めて26年(NPO法人化して22年)、老舗NPOとして、そして会津地域のフリースクールの雄として全国にも名を馳せております。事業は、フリースクールに始まり、こども食堂、学童保育、こどもの環境教育(キャンプ等)と、こどもを軸としたもので、「こどもの社会参画への支援」を理念としております。その寺子屋方丈舎が、このコロナ禍で地域経済が痛み、家庭の経済状況が追い詰められ、という世間の姿を目の当たりにし、緊急に2021年春から「こども宅食」と称し、月に2回、希望者へ無料で食料品を配布するという活動を始めました。地域の支援者からの食材寄付にも支えられながら、とはいってもその多くは寺子屋方丈舎が自ら費用負担する形で食料品を調達しております。そしてこの食料品配布は地域にたいへん好感を呼び、ひとり親世帯の親子や実家を離れて生活する大学生たちを中心に、2021年4月は延べ約70人(世帯)の利用からスタートし、8月は約170人(世帯)の利用と、利用者は日増しに増えております。
コロナ禍に加え、最近の物価上昇の兆しという世相を踏まえ、この活動を会津若松市民全員の関心事にしようと、寺子屋方丈舎は日ごろから地元マスメディア等を介した発信を続けておりますが、先日、ついに市内全域に「こども宅食」のことを新聞折込チラシとして配信いたしました。チラシの内容は、困っている方への利用の呼び掛けと併せて、寄付のお願いです。チラシには郵便振込用紙も組み込まれております。6百万円の原資があれば、年間延べ2,000世帯が、この苦境を前向きに乗り切っていくことができるという市民全体への呼び掛けです。
世相に合わせ緊急の課題を見つけたら、新しい活動でも柔軟に「即実行」し、まずは自分がその要領をつかんだら少しずつ社会全体を巻き込んでいく、そうやって社会みんなで社会課題を解決する方向付けをする ・・・ こうしたことがNPOの一つの社会的存在意義であり、それを自然体でやっている寺子屋方丈舎の凄さ!
意外とこうした世相をとらえた臨機応変な動きは、ちょっとした問題発見の意識と対処の気持ちを持ち合わせていれば、多くのNPOで出来ることなのかもしれません。
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