経済成長と選挙

2024年10月22日(火)
衆議院議員総選挙の真っ最中です。各党さまざまな政策が語られておりますが、各党が一様に掲げる目標の一つが「経済成長」です。「経済成長」と聞くと、国民みんなの手持ちのお金が増え、家計が潤い、物を多く買えるようになると連想する人も多いかもしれませんが、私は、「経済」とはその時代において特徴づけられた「社会のありよう」の中で暮らす一人一人の生活のことだと考えており、その視点から眺めていくと各党の言う「経済成長」という言葉にもさまざまな意味の違いが存在すると感じております。

そもそもが各党の言う「経済成長」は、その向いている方向がそれぞれ違います。大企業や投資家などいわゆる社会のけん引役たちを強くして世界に伍していこうとする主張もあれば、国内に存在するさまざまな「格差」を一番の問題としてとらえその解消を第一に掲げる主張もあります。前者は「みんなが強い人に従いその真似をしていれば安心でしょう」というイメージ、後者は「先のことはみんなでみんなが考えながらゆっくり歩いていきましょう」というイメージでしょうか。

よく前者は後者の唱える経済政策を、「バラマキ」だとか、「財源は考えているのか」といった言い方で批判をしますが、これは今日まで何十年にも渡って日本にしみついてしまった、財務省や大手マスコミや財界や有識者と呼ばれる人たちによる、一面的な視点と自分の過去や現在の立場を守りたいという心情から出てくる言葉ではないかと思います。「貨幣」とはもともと人間がその社会を回すために編み出してきた一つの手段にすぎません。それは人間が生命や生活を維持するために自然から得なければならないもの(物質代謝)ではなく、社会を成り立たせるために人間が考え出した一つの概念にすぎません。従って通貨発行量の限界も人間の考え方だけの問題であり、考え方を変えるだけで貨幣量の限界を増減させることは可能です。より本質的なことは人間が自然からさまざまなものを獲得する(物質代謝)にあたっての限界、つまりは生産力の限界を見定めることにあり、その方が我々に課せられたより重要な課題です。それは自ずと自然からの制約を受けます。そうした生産力の限界(自然とのバランス)を意識しながら現在の日本に存在するさまざまな「格差」を解消していくためには、まずはみんなに等しく貨幣(お金)を行き渡らせることが先決です。そうすることで初めて国中の至る所で「次なる展開」が開けてきます。それこそが一人一人の生活に根付いた「経済成長」だと思います。逆に言うと現代の資本主義社会の中では、みんなに等しくお金を行き渡らせることをしない限りは、社会の中でのさまざまな「格差」は解消していきません。その格差の解消に対して通貨発行(国債発行)の限界を声高に述べるのは(バラマキと気安く批判することは)、思考がストップした無責任な議論に思えてなりません。例えば国債は本当に「国民の借金」なのか?「将来世代へのつけ」なのか? いろいろ考える必要があるのではないでしょうか。見かけの話しを鵜呑みにする必要はありません。そこで思考をストップさせていては、世の中何も変わっていかないと思います。

NPOの活動を介して社会課題を解決していこうとする我々にとっても、毎回の選挙は社会のあり方を考える有効な機会であり、今週はその大事な局面にあると言えます。

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