広島原爆投下の日に

2025年8月6日(水)
本日8月6日は、80年前に広島へ原爆が投下された日です。今朝方、次のようなニュースを目にしました。

アメリカ国務省による声明からの抜き出し。
「あす(6日)は広島の市民と、彼らの平和と希望のメッセージを称える厳粛な回顧と追悼の日です。80年間、彼らの不屈のたくましさは世界に影響を与え、和解の精神は日米同盟を強化し、平和と繁栄への日米のコミットメントを深化させてきました。」
アメリカ国務省報道官の話し。
「80年前、アメリカと日本は破壊的な戦争を終了させた。それからの80年間、アメリカと日本は太平洋の繁栄を守るため、肩を並べて協力してきた。」
「現在のアメリカと日本は、団結し、目的をもって未来に向き合う緊密な同盟国だ。」

これを読んで皆さんはどう思われたでしょうか。私にはアメリカが日本に対して相も変わらず、「アメリカに逆らうとどうなるか分かっているだろうな」という強い脅しを発信し続けているようにしか思えませんでした。

しかるに日本はこうあるべきだ・・・などということを申すつもりは毛頭ありません。むしろ逆に、どこの国でも国家というものは変なものだと、権力を持つが故に、そしてその権力は権力自体を守るために使われるのが宿命であることからいつまでたっても傲慢な態度、対応しかできないものだと、あらためて思った次第です。最近同時に入ってきた、アメリカ世論調査で「日本に原爆を落としたことを正当化できる」と答えた人は35%に留まったというニュース (終戦当時は80%、10年前でも56%の人が正当化できると答えていたが、アメリカの若い人の意識が変わってきたのか。) の方が余程、関心を引く話題でした。「あの時原爆を落とさなくても、もう日本は負けていた ・・・ なのになぜ落としたのか?」

国家が出すコメントはいくら美辞麗句を並べていたとしても、その内実は多分に威圧的、独善的なところがありますが、10年前に日本政府が出した戦後70年談話(安倍談話)も果たしてそれをどう受け止めるべきなのか、考え続けて行く必要があると思います。

(ご参考) 戦後70年 安倍首相談話の全文 - 日本経済新聞

長くなるので戦後70年談話に関する私見の記載はいたしませんが、一言だけ申すと、日本の保守層向けの都合の良い断面を書き並べるとこのようになるのかという感想を持ちました。最近、石破さんが辞任するしないの議論の合い間に、この夏、石破さんが総理大臣としての戦後80年個人談話を出す出さないの話しも伝わってきます。石破さんには、力ある者の側に立たない、そしてそれらに扇動されない/人々を扇動しない談話を出すことで、安倍政権を批判してきた政治家としての矜持を垣間見せてくれることを期待したいところです。

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